地域と世界をつなぐ、北海道版道産酒ナパバレーストーリー

団体名
株式会社JTB北海道
背景

北海道は日本酒・ワイン・地ビール・ウィスキーの全てを醸造している唯一の都道府県であり、その広大な自然を活かして醸造用ブドウの栽培面積は全国1位を誇り、酒造好適米・新種の完成などブドウ以外の酒原料でも全国的にも注目されている。さらに全国的に有名な酒造メーカーの工場もあり、酒にまつわる資源の宝庫となっている。また、来道する外国人観光客は年々増加傾向にあり、2014年は年間137万人(来日外国人観光客シェアの1割)を超えるまでに増加している。

ストーリー概要

北海道の広大な自然から生まれる道産酒(清酒・ワイン・ウイスキー)を核に、歴史的な酒蔵が集まる小樽やNHK連続テレビ小説「マッサン」の舞台となった余市を中心とした後志地域と、昨年公開された映画「ぶどうのなみだ」の舞台になったワイナリーが数多く集まる空知地域と連携を図り、「道産酒」×「地域の食」×「ツーリズム」をコラボレートさせ、北海道産酒のストーリーを通じて人々の交流を促進させる。
将来的にはワイン醸造所巡りを中心とした総合的な観光地であるカリフォルニアナパバレーを目指し、道産酒を活用した北海道版道産酒ナパバレーストーリーを構築する。

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2015.12.25

第3回「道産酒ストーリー構築委員会」開催

2015/12/10

第3回「道産酒ストーリー構築委員会」が開催されました。

今回の委員会では、11月に行われたペルソナマーケティング調査と、モニターツアーの実施を受け、その報告がなされました。

JTB北海道の地域ストーリーである「北海道版ナパバレーストリー」に関しては、次のような意見交換が行われました。

【意見交換の内容】

・「北海道版ナパバレ―」といった他の地域で取り組まれている名称ではなく、オリジナルの名称をつけるべきである。また、オリジナルの名称を付けたほうが、地域ブランドの認知度の向上を図ることができる。

・全国的のインフラ業界において、JR東日本「のもの」や小田急鉄道「Train to Table」等といったモノを売って、ヒトの流れを創出する動きがある。

・今後、北海道に来ていないターゲットに対して、どのようにPRしていくかが課題である。首都圏や海外のメディアを積極的に活用した方がよい。

・「マリアージュ」という視点は、今後横展開することが可能である。地域のイベントや文化とセットにすることで、より地域の深いストーリーを体感することができる。

・“四季”が北海道の強みであり、四季折々の風景や食べ物とお酒といったマリアージュの展開をすることが可能である。例えば、稲刈りやブドウ狩りといった季節ごとのプログラムをオプションにすることも考えられる。

・ペルソナについては、50代のアクティブシニア(子どもが大きくなり、時間とお金に余裕がある世代)に対しても響くストーリーになりうる。

・モニターツアーの意見として、「地元に触れあう時間も欲しかった」という意見もあったため、今後自走化していく際に検討が必要である。

 

本事業も終盤に差し掛かりました。「北海道版ナパバレーストーリー」が地域に根付き、さらに継続して事業を展開していくために、さらなる研磨が期待されます。

2015.11.18

JTB北海道モニターツアー開催!

2015/11/08

JTB北海道の地域ストーリーである「道産酒ナパバレーストーリー構築事業」のモニターツアーが開催されました。

ツアーのタイトルは、「リゾート列車で行く 余市・ニセコのマリアージュ旅」。

JTB北海道では、札幌からニセコまで観光列車を走らせ、余市、ニセコで途中下車しながら、電車内で北海道ワイン、田中酒造の日本酒と、それに合うお食事のマリアージュをテーマにしたモニターツアーを企画しました。

本モニターツアーの参加者は109名、道内に住む方々で、幅広い年齢層の方々が参加しているが、若干年齢層は高めでした。

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朝7時57分、電車が出発すると、まず、全員で乾杯をし、朝食×ワインのマリアージュを楽しみました。

ソムリエセレクトの白ワイン、スパークリングワインと後志地域の食材が使われた朝食が提供されました。

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社内は座席の頭部分にカバーが装飾されており、今回の旅を演出していました。このカバーはひざ掛けやテーブルクロスとしても利用可能となっています。

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社内では三味線やアコーディオンの演奏に加え、正装したソムリエのおもてなしを受けるなど、社内は楽しげな雰囲気に包まれていました。

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車窓から日本海の風景を楽しみ、余市駅に到着に到着すると、バグパイプの演奏の演出が行われました。ウイスキーの産地、スコットランドを想像させる演出です。

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余市にあるニッカウイスキーを訪れ、日本で最初にモルト・ウイスキーをつくったというウイスキーの歴史や製造過程の見学を行うなどし、参加者の皆様は

歴史・文化×ウイスキーのマリアージュを堪能していました。

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ニッカウイスキーの見学が終わると、再び電車に乗り込みます。

 

社内では、

昼食×日本酒のマリアージュということで、小樽に酒蔵がある田中酒造の日本酒が提供され、そのお酒にある小樽・余市の食材を使った昼食が提供されました。

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ニセコ駅に到着すると、申込み段階で希望を取っていた、「ちょこっと観光バス」と「酒風呂」を堪能する2班に分かれてニセコでの滞在時間を楽しみました。

 

今回、「ちょことっ観光バス」では、高橋牧場ニセコミルク工房、ニセコチーズ工房、道の駅ニセコビュープラザなどを訪れ、羊蹄山を望む北海道らしい雄大な自然を堪能しながら、お土産選びなどを楽しんでいました。

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また、バスの中ではJTB北海道の方から後志地区の文化や情報のガイドがありました。

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帰りのニセコから札幌駅までの間は、デザート×お酒のマリアージュを楽しんでいました。

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この旅の〆として、デザート(チーズとチーズ大福)が振る舞われ、この食材にあうワインと梅酒が提供されました。長い旅を締めくくる甘いデザートとお酒で参加者の皆さんも大満足の様子でした。

最後にストーリー事業の今後の参考にするために、モニターツアーのアンケートの記入にご協力頂き、今回の旅は終了しました。

今回提供されたお酒は全てコンクール受賞酒、限定酒というこだわりでした。また、食材も後志地区のものをふんだんに使用した食事が提供され、参加者の満足度はとても高かったようです。

 

2015.10.13

第2回「道産酒ストーリー構築委員会」

2015/10/05

第2回「道産酒ストーリー構築委員会」が開催されました。

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まず、株式会社JTB北海道の萩野氏より、開会の挨拶が行われました。

ストーリーの原案について、誰に、どのようなストーリーを伝え、どんなベネフィットがあるか、仮説を立てる事が大切であることが萩野氏から伝えられました。

次に、第1回「道産酒ストーリー構築委員会」のふり返りを行った後、株式会社JTBの田村氏より「該当地域の観光動向」をテーマに、本事業の対象地域である後志、小樽、倶知安、ニセコ、余市に関する観光入込客数や年齢構成等の観光動向について説明が行われました。

その中で、小樽市では現在700万人の観光客のうち、メインが道内の日帰り客であり、タウン誌にてPRするなど積極的な誘客を行っていること、中国・香港の観光客も多いが、経済情勢の変化により、インバウンドの観光客ブームがいつまで続くのかという懸念などが話されました。

また、ニセコエリアの観光客のメインだったオーストラリアの観光客減少の背景には、観光客の混雑が挙げられ、近年では新潟の観光客数が増加しているという報告も行われました。

続いて、「北海道版ナパバレーストーリー策定」についてのディスカッションが行われました。

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ターゲットに対しては

・現在観光客の大部分を占める札幌圏の旅行客は、予算も低く、また本事業で対象としなくても、今後も安定した数が見込めることから、道外の観光客をターゲットとすることが望ましい。

・女性の方が追求したい思いが強く、また発信力があることから、首都圏の30代~40代の女性をターゲットにしてみてはどうか。

・価値の分かる人、現地に行ってお酒を楽しみたい人を対象とする。

といった意見が出され、

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ストーリーに関しては

・土地ごとのアイコンを重要視し、道産酒と食のマリアージュが大切である。

・小樽の魅力である「ノスタルジー」は外国人、日本人共通で感じる魅力であり、大切にしていきたい。

・北海道ワインや田中酒造では、リクルート問題が深刻である。働く人にもクローズアップした内容にして、東京からお客を呼び込みたい。

・近年利き酒師の資格を持つ女性が増えていることから、酒匠を取るプランなども今後入れ込んで行っては面白いのではないか。

などといった意見が述べられました。

最後に、実証事業についてのディスカッションが行われました。

JTB北海道では11月8日にモニターツアーの開催を予定しています。モニターツアーの内容に関して、

・なぜ北海道なのかを明らか(土地、品種、水)にして、継続して興味を持つきっかけ作りとしたい。

・金賞酒が飲めるツアーにしてはどうか。

・季節と食とお酒の組み合わせが重要である。

・今回は途中乗車、途中下車ができないが、今後継続する際は区間など、利用者が選べる形態を取ったほうがよいのではないか。

・つくり手のこだわりの部分がはっきりと分かるような内容にしていきたい。

・車窓からの風景も重要である。

というような意見が出され、モニターツアーの内容に反映していく予定です。

今回の委員会は第1回目と比べ、より道産酒のストーリーに対するより具体的な意見が述べられていました。

JTB北海道では今後、11月のモニターツアーに向け告知をすると共に、市場調査を行う予定です。

2015.09.02

JTB北海道~第1回委員会~

2015/08/28

JTB北海道「地域と世界を繋ぐ、北海道版道産酒ナパバレー構築事業」の第1回委員会が開催されました。

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まず、第1回の委員会ということで、各委員の紹介に加え、ストーリー事業の概要説明を行い、本事業の趣旨の共有を行いました。

観光とお酒をテーマとした今回の事業は、地元の酒蔵さんからの期待も大きいようです。

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観光マーケティングについての説明では、北海道の観光の動向やペルソナマーケティングについてわかりやすい説明がされました。

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ペルソナを説明する上でよく使用されるという、「ニトリとイケアにいく女性の違い」の例は、ペルソナという言葉に馴染みがない方にもわかり易く伝わったようです。

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意見交換では、まず、お酒と後志地区の地域資源(人、歴史、自然、文化、食・・・・etc)について話し合いがされました。

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・北海道のワインは食べる品種(ナイアガラ)をワイン製造に使用していることから飲みやすく、ワインに馴染みの少ないアジアにも発信していけるのではないか

・雪が降ることからおいしい水が、おいしい日本酒づくりに繋がっている

・小樽は炭鉱業が発展したことから、北海道で初めて鉄道が走った土地で、さらに北海道ワインの発祥の地である

・ニセコエリアは夏のアクティビティに力を入れ、観光客増加を目指している

などの意見が出されました。

商品案に関しては、JTB北海道のストーリー事業の有識者である塚本正樹氏より、道産酒のブランド力を高めるためにブランドムックなどを作り、ラベルやロゴにも統一性を持たせてはどうか、という意見が出されました。

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ストーリー事業のターゲットに関しては、当初30代女性と外国人の観光客を想定していたようですが、後志地区の95%が日本人の観光客であるというデータから、国内のお客様を大切にするようなプランを考えていきたいという意見が述べられていました。

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JTB北海道では11月上旬にモニターツアーを予定しています。

また、今後、マーケティング調査やペルソナ設定などが行われ、急ピッチで地域ストーリーづくりが進められていきます。

 

2015.08.25

JTB北海道~現地視察~

JTB北海道では、

『地域と世界を繋ぐ、北海道版 道産酒ナパバレーストーリー構築事業』として地域ストーリーの策定に取り組んでいます。

北海道は日本酒・ワイン・地ビール・ウィスキーの全てを醸造している唯一の県で、醸造用ブドウの栽培面積は全国1位、また酒造好適米「吟風」「彗星」また新たに「きたしずく」の新種の完成など、全国的にも注目されている地域でもあります。

 

そこで、北海道の強みである広大な自然の恵みから生まれた道産酒(清酒・ワイン・ウィスキー等)を核として、歴史的な酒蔵が集まる小樽やNHK連続テレビ小説「マッサン」の舞台となった余市を中心とした後志地域に、昨年公開された映画「ぶどうのなみだ」の舞台として注目されワイナリーが数多く集まる空知地域との連携も図り、実証事業を実施・反応を調査することで、道産酒を活用した北海道版道産酒ナパバレーストーリーの構築を目指しています。

今回は現地視察を行いましたので、その様子をご紹介します。

【余市町 ニッカウヰスキー株式会社 余市蒸留所】

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昭和9年以来現在まで、ウイスキーを製造し続けている蒸留所です。現役の工場ながら北海道遺産、余市町指定文化財、国の登録有形文化財に指定されているそうです。

各種醸造施設、歴史的建物、博物館、試飲所、販売所が敷地内に配置されている。展示室の最奥部には試飲できるバーカウンターがあります。

JTB北海道が企画する「パ酒ポート」にスタンプを押すとその場でノベルティグッズがもらえます。

マッサンブームの影響か、試飲スペースの客層は高齢の方や女性が多く見受けられました。

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【小樽市 田中酒造株式会社】

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明治創業で、小樽唯一の酒蔵です。観光、直売、地元密着に焦点を当てた事業を展開していることから、観光のため常時稼動する製造工程が見られるように、冷涼な気候を活かし、四季を通じ日本酒造りを行っているそうです。

酒造りは羊蹄山山ろくで栽培する「彗星」など、100%北海道米で地酒を作っています。十勝産の酒米「十勝晴れ」で醸造した日本酒は十勝地方へ還元し、現地の地酒として販売するという試みを行っています。また、博物館の資料を基にヒエと日本産の麹を使用してアイヌ民族の伝統酒「トノト」を復活させたそうです。

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【小樽市 北海道ワイン株式会社】

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総面積447haを誇る純国産ワイン生産量が日本一のワイナリーです。ドイツ人ケラーマイスターのグスタフ・グリュン氏を1977年に招いたことから、ドイツ式製法、ヨーロッパ系品種でワインを造るそうです。

湿度の低い気候を活かし、ぶどうの垣根式栽培が行えるため、効率化とワインの品質向上に寄与する自動収穫機(ハーベスタ)が使用できるのが、このワイナリーの魅力の一つです。

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今回、JTB北海道では、外国人観光客また女性客をターゲットに従来の通過型から宿泊滞在型へとシフトさせ、地域を活性化するためのストーリーづくりを行う予定です。